⑥夏だけは自分の船外機付ボートで、仲間たちと金沢港。

そんなある時、海釣りに誘われて、今も海釣りが続いています。富山県の氷見からのハチメ(メバル)釣りでした。

 

5~6人の仲間で一艘の漁船をチャーターし、船頭の号令で一斉にリールから仕掛けを、見えない海の底へ向かって、底に錘がつくか着かないうちに、グッグッと竿先が鳴り、一つ二つと釣れた数を予測しながら数を数えてリールをゆっくり、グッ、と巻き上げると一度に五匹くらい二十五センチ以上もあるハチメで、その感触が忘れられないのか、だから今でもハチメ釣りが一番好きです。

 

私は釣りが好きだと人にも言っています。それは釣りそのものもさることながら、生きのいい魚を食べること、釣った魚を近所の人たちにも美味しく食べてもらいたい。だから私が休日に釣りに行ったと聞くと、近所の奥さんたちは魚を買わずに待っていてくれるのは、こんなうれしいことはないです。

 

「魚は生臭いからどうも」という人がいますが私はそうは思いません。

言い訳だと思っています。生臭いというのは魚の死臭です。その証拠に釣ったばかりの魚の匂い[山下1] をかいでみるとサバはサバ、ハチメはハチメの匂いがします。生臭さではありません。

 

魚を上手にきれいに食べる人は、見ていても気持ちの良いものです。親から言われたので子どもにも孫にも言っています。「となりの猫に魚の食べ方を習って来いと。」

 

魚の釣れないのは困ります。魚を買って帰らねばならない。何処でどんな魚を…釣ってきたように見せかけるのが大変でした。

釣り糸を垂れているだけで愉しいという境地にはなれない、せめて、晩の副食に家族一人当たり一匹は釣りたい。釣りとは、そんなものかと思いながらも、やはり一匹も釣れないのはやり切れない。かといって、やたらと釣れて入れ食いというのも妙に味気なく、複雑な心境です。しかし、人に喜ばれる魚がどんどん、次から次と釣れてくると(真イカ、ヤリイカ、赤イカ、キス、小アジ、中アジ)、あそこの家、ここの家と魚を持っている家を自分勝手に決めてはいますが、これは妻と母の役目です。料理の難しい魚、保存のきかない魚はよろしくない、喜ばれるかどうかもわからないからです。

 

そこへいくとイカは有り難い。何処の家へ持っていっても喜んでもらえます。たぶん料理が簡単で、保存性が良く、食べやすく特に奥様方にはうけています。

 

釣りの仲間を紹介しましょう。今は皆、船釣りです。М氏、彼は釣りきちです、道具は一流、数も豊富、ビックリしたのは彼を迎えに行ったら今日はどのクーラーを持つて行くか選定中…

 

七個用意していたが裏にはまだ四個あった。私も或る時数えてみたら六個もあったのですが、しかし満足なもの、気に入ったものはまだありません。朝早く彼を迎えに行くと部屋一杯に釣具を並べ迷っていて、挙句私が選んで出発。船が出港してから皆は釣具を船べりにセットしています。船頭のヨーシの掛け声に皆一斉に錘を海に落とす、百メートル程も降ろすので早い、遅いがある、誰かが、きたきた、底、底と叫ぶ、竿はグイグイと引き込まれ、皆きたか、と船頭が・・、各々がリールを巻き上げます。

 

魚の数を数えている者、新しい餌をつけている者、M氏はニッコリ笑って一合

カップをちびりちびり、こんな幸せな時があるものかと、A氏は大きな声で魚の数を数えながら針から魚を外しています。K氏は尻餅をつきながら魚を掴んでおり、Y氏は釣った魚をクーラーにも入れず、にやにやと釣り上げた魚が跳ねている姿を見ながら釣果を楽しんでいる。」私は…自分のことは分かりません。人それぞれの百態は…人が夢中になっている姿は、こんなにもほほえましいものかと今さらながら思い出しました。

 

私のハチメ釣りは深場の胴突き釣りです、目の良い大きな目のハチメをいかに一度に多く釣るかを競っています。ハチメ釣りの外道に大アジ、カサゴ、ソイバチメ等が必ず一匹ぐらいは釣れます、これがまた、楽しいのです。なぜなら[山下2] 大きくて美味しいからです。

 

「船頭が帆を定め、船のエンジンをしぼり、船が止まり、急に波の音が際立つ。ヨーシいいぞ、船べりから錘を掴んで掘り込む、リールが糸を繰り出し、仕掛けは透明度の低い海の中へ全てを隠してしまいます。仕掛けを垂らした海の中には、何があって、どうなっているか分からない。小船の下の魚が、どんな魚で、どれくらいいるのか、又いないのか知る由もない。突然見えない世界から、グイッと信号が来た…それからが夢中だ!!」

 

今私は、夏だけは自分の船外機付ボートで、金沢港を少し出たところで、キス、小アジ、小ダイ、小さなタコ、等を釣っていますが、冬は全く出られません。日本海の冬は釣りになりません。

 

これから春に向かいます。茶ハチメ釣りのシーズンです。しかし今年は腰痛がひどく、あきらめています。キス釣りのシーズンまでには腰痛も改善しているでしょう。先日も釣り道具屋さんに立ち寄り、仕掛け、釣り竿等の品定めをしてきました。今年こそはと思いシーズン到来を待ちわびています。