黒河(満州国)からの逃避行物語

強盗ソ連軍からの泥棒

母や小沢さん、静子ちゃんは猛家屯駅の沢山の引き込み線に入ってきた貨車の間を行き来しながら、貨車に積んである、お金になりそうな品物を、引きずり降ろして盗み,満人売っていました。

機関車の運転手は日本人が一人はかならずおり、母達が貨車から荷物を引きずり降ろしても咎めることもなく、むしろ手伝ってくれたそうです。

リヤカーを3台も降ろし、ストーブを5個と電線(銅被覆の単線)をひと束、小沢さん親子が積んで持ち帰って来ました。

リヤカー2台とストーブは猛家屯駅付近の帰り道で高く売ってしまいリヤカー一台と電線を持ち帰えりました。

官舎の管理をしていた満人がリヤカーを欲しがり色んな食べ物と交換したそうです。

電線はその後ボクと父の金もうけにとても役に立ちました。

ソ連軍は机や椅子等ボクにはガラクタとしか見えない、壊れた子供の三輪車まで貨車に積んでいたのです。

ねこそぎ日本人の品物は満州からの戦利品として積んでソ連へ運んでしまったのです。

リヤカーを貨車から捕り満人に売ってからは、お米のご飯こそは食べられなかったが食生活は栄養があるものを食べて父も元気になったそうです。